詩が、私の気持ちを表現してくれた(谷川俊太郎・20億光年の孤独)
ある日、私の気持ちを一片の詩が表現してくれました
『谷川俊太郎/20億光年の孤独』
P116.静かな雨の夜に
いつまでもこうして坐っていたい
新しい驚きと哀しみが沈んでゆくのを聞きながら
神を信じないで神に甘えながら
はるかな国の街路樹の葉を拾ったりしながら
過去と未来の幻燈を浴びながら
青い海の上の柔らかなソファを信じながら
そして なによりも自分を愛しながらいつまでも こうして ひっそりと坐っていたい
3行目に『神を信じないで神に甘えながら』
と明示されています これは私の段階がまだ浅く
神様を心の奥底では信じ切れていない(全托に至っていない)
ということを示されているのではないかと思います
『結構俺は頑張っているんだけど、まだまだ力不足なのかな?』
と思ったのを覚えています
最初と最後に『坐っていたい』という点が強調されています
この詩では 瞑想に耽り、座禅に取り組むという姿がはっきり映し出されています
『自分のやりたいことはなに?』と聞かれたら『坐ることです』と私は答えるでしょう